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大きな家 ~タイマグラの森のこどもたち~ [映画]

先日、一緒にワークショップに参加した澄川監督の作品。
初めてお会いした時から温かいオーラがでている大きな男の方でした。

この作品はご自分が東京から家族と一緒に岩手の山奥に移り住んでからの
子供たちが森で過ごす日々を追ったドキュメンタリーです。

冒頭、雪が降り積もった山道を犬ぞりをしてかける子供たちから始まります。
犬ぞりって日本でもできるんですね。ちょっと驚き。
そこから大きな自然の一部となり自然と戯れて行く子供たちが
やんちゃでもあり、探検家でもあり、自分より小さい生き物への思いやりが見えていきます。

お子さんが3人いらっしゃるのですが、その一番上の女の子は、
はじめ東京で暮らさしていたのでホームシックにかかります。
その描写が、じーんと心を打ちます。
多くを語らずして、心に伝わる。そんな描写です。

 そりゃそうだ。なんでもある。お友達だってたくさんいた。そんな東京から
 移り住むのだから、ホームシックにかかっても当然。そうだよね。つらいよね。

傷ついた鷲(だったかな?)を救出しては、みんなで世話をして
そして最後には野生に返して行く。
子ウサギだってそう。
迷子の子ネズミだってそう。

その女の子が「おとうさん、わたしたちは大きな家に住んでいるんだね。」
と言います。

子供の感性には驚かされます。
このタイマグラの森を含めて自分が大きな家に住んでいるという認識が芽生えている。
きっとご両親はさぞ嬉しかったんじゃないかな。

カメラはお父さんの澄川監督が回しているときもあれば、
他のカメラマンが回している時もあるとのこと。
子供たちは自然とカメラのレンズがこちらに向かっているのを気にしなくなってくる。
友達がそこに居る様なそんな表情を浮かべます。

もともと、このタイマグラというのはアイヌ語で「森の奥へと続く道」という意味。
そこで早池峰山のふもとに住むおばあちゃんを取材するのでこちらに身を寄せたそうです。
このおばあちゃんの映画「タイマグラばあちゃん」はまだ観ておりませんが、
このおばあちゃんもカメラをちっとも気にしなかったようです。
肝の座り感というかあまり気にしない共通した認識が双方であるようです。

7年間を追ったこの作品からは、自然への感謝や命の尊さ
(ありきたりな言葉でしか表現できないのですが悲!)が溢れ出て来るのを感じました。

やっぱ監督さんのキャラクターが出ちゃうんだろうね。

この森に一度遊びに行きたくなりました。



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2009年 日本
澄川嘉彦監督
http://www2.odn.ne.jp/ise-film/works/Taimagura/taimagura.htm

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コメント 6

cjlewis

興味深い作品ですね。
by cjlewis (2010-04-16 09:50) 

Ranger

へぇ~^^ いいねぇ そういう作品
凄く興味津々です。
by Ranger (2010-04-16 10:47) 

hatsu

「おとうさん、わたしたちは大きな家に住んでいるんだね。」
この言葉、すごーく心に響いたょん。
そうだょね、わたしたちは大きな家に住んでるんだろうね。
そう思えると、周りの景色も違って見えてくるね^^
by hatsu (2010-04-17 07:04) 

baby_pink

本当に✿*
hatsuさんとまったくおなんなじ意見で
そうおもうと、考え方ひとつで周りの景色が変わってみえるなぁ~^^
by baby_pink (2010-04-17 09:06) 

KUROPON

森で過ごす日々。
すごく興味深いデス。
子供の感性。視点にはほんと驚かされること多々あるもんね。
観てみたい映画だなぁ^^
by KUROPON (2010-04-17 21:47) 

カエル

cjlewisさん
あっという間に終わりました。
つまり良かったって事ですね。
観て欲しいな〜。

Rangerさん
簡単そうでなかなかできてない自分がいて恥ずかしいところです。
いい作品ですよ〜

hatsuちゃん
子供の目ってすごいよね。
忘れたものを取り返さなきゃ!

pinkさん
そーなんだろうね。
いろんなもの見て来ちゃったから、フィルター通しちゃってるけど
いつでも心の目はクリアーにしておきたいものだ。

KUROPONさん
うん、自分が汚れているのがわかる。笑
きれいな森に感謝しちゃうんだ。
行ってみたいなと思うのだ。
by カエル (2010-04-20 18:17) 

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